Virtual Architecture | shikano yasushi atelier

ストロボ、HDR



ストロボを使う目的は、スチルと同じで逆光のシャドウに光をあてることと、暗いときにブレないシャッタースピードで撮影することです。手持ちでも暗いとき1/15位で撮影したりしますが、固定物はともかく、それだと被写体ブレするし、動きを止めたかったら光を当てるしかない。基本的な写真術だと思いますが、自分の知る限りパノラマ系のブログやサイトでライティングについての記述はこれまで読んだことがなくて、何となくストロボなんか使ったらステッチ出来ないのではないかと感じていました。魚眼だとレンズにケラれたり周辺は暗くなるし。だけど、素材ごとに部分調整したり、そもそも隣り合う画像の明暗が多少違っていてもブレンドしてくれているのだから、ストロボを当てても、適当にブレンドしてくれるのではないかと。実際、やってみるとあっけないほど簡単。正直、もっと早くやればよかったと後悔すらしています。何でこんなに明るくくっきりしているのかなー、人のパノラマを見てそう思うことがあったのですが、あれはストロボを使ってたのかもしれません。けっこう使っている人いるんじゃないかな。

思わず簡単と書いてしまいましたが、例えば光量、色、光の当て方など、検討すべきポイントは多々あります。今回の二つのパノラマ、HDRとストロボを見比べると、ストロボは光の当たってない部分、近くでも当たってない部分は暗いままだし、遠くには届かない、ということがわかります。HDRでは遠くまで自然に明るく出来ますが、ストロボの場合、当てられて届く範囲しか明るく出来ない、当たり前ですが。離れた場所でスレーブを発光させれば奥行きがでていいかもしれないですが、今はまだ面倒なのでそこまではやりたくない。その代わり、当て方はちょっと試そうと思っていることはあります。最初はなるべくワイドに全体的に光を当てようと思っていて、球状のディフューザとか物色していましたが、それだと当然光の届く距離が短くなるので、逆にナローで角度を変えて、当てたいところに当てて、それを合成すればいいのでないかとあれこれ思案中です。また手間が増えるのが問題ですが。早く必要なところに必要なだけの光を素早く打てるようになりたいですね。

撮影場所は違うのですが、同じような状況でHDRとストロボと使い分けてみました。最初のがストロボで次のがHDR。
写真をクリックするとFlashVRが開きます。





比較するとHDRの方が明暗のグラデーションが自然で好きだし手馴れているので簡単なんですが、ちょっと暗くなるとAEBの明撮ショットが手ブレで甘くなったりするので、ストロボの必要性も十分ありそうです。
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