Virtual Architecture | shikano yasushi atelier

パノラマでレクチャーしてきた



 小劇場勉強会メンバーの水谷さんと大塚さんは武蔵野大学の先生でもあるのですが、そんな関係で大学の施工法の授業でVR現場日記の全周360度パノラマをネタにしたレクチャーをしてきました。

 たまに古谷さんのコンペの手伝い等で学生さんとの交流が多少はあるので、まあなんとかなるかいなと思って臨んだのですが、大勢の人を前にしゃべるのは難しいですね。たくさんしゃべって薄くなるよりは肝心なことだけを話そうと思ってはいたものの、どうもかなり緊張したみたいでよけいなことをとりとめもなくずいぶんしゃべってしまったような気がしています。そんなわけでしゃべりはダメダメでしたけど、用意した映像ネタはおもしろいと思うので、それらを見たことがなにかのきっかけになってくれたらいいなと、思います。

 さて一応、内容を簡単にメモ書きしておきます。
 お題:「ヴァーチャルリアリティによる現場の記録」
 QuicktimVRについて、撮影→ステッチ(画像の貼り合わせ)のデモ、およびチュートリアルの紹介。その場で手持ち撮影した画像をステッチして難しいことではないということを説明後、From Parisのチュートリアルを紹介。
 ヴァーチャルの可能性について、QuickTimeVRがウォークスルーできないということ、ウォークスルーを可能にするかもしれないPhotosynthの紹介。
 全周パノラマで空間のシークエンスについて、茅野市民館のロビーのパノラマを見せて、動線の移動で見える景色が変化することやシームレスに視線を変えられるツールとしての良さを説明。
 ここら辺までがヴァーチャル関連の話。以下、現場の話。
 平面図で概要の説明後、根切り、山留め、基礎コンから最初のスラブコン打設までの躯体工事の流れをパノラマで解説。議事録なども見せつつ、施工の流れや現場確認の内容を簡単に説明。その後、礼拝堂の設計時のスケッチ、モデリングデータを元に作成したQTVRなどを見せて主に内装の工事中に留意した点を工事中と完成した建物で解説。

 準備のときに考えていたのは、VR技術を紹介をすることで空間表現ツールの多様性(図面、模型、写真、モデリングテータ、パノラマ等)とそれによって得られる質の違いについて、設計者が施工段階でどんなことを考え作業しているかということについて、そして施工の流れをパノラマで追う、ということでした。大塚さんの話では現場を素材にした新しい表現の可能性ということを伝えたかったようだし、時間配分から考えると流れ的な話は無しで、設計者がパノラマをどう考え使っているかについて重点的に話せば良かったかもしれません。
 

授業開始前の様子をQuickTimeVRで見る


関連リンク

From Paris technical
Photosynth
QuickTimrVR関連記事
VR現場日記



blog comments powered by Disqus