Virtual Architecture | shikano yasushi atelier

都市のミリューからマテリアルへ

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yHa architects|平瀬有人+平瀬祐子 展「都市のミリューからマテリアルへ」
新宿リビングセンターozone
2011/12/15 ~ 2012/1/10

知人の展覧会、yHa architects|平瀬有人+平瀬祐子 展「都市のミリューからマテリアルへ」へ行った際にパノラマ撮影したものと、この時に展示されていたYNHという住宅も以前に撮影したものがあるので合わせて紹介します。

yHa architects|平瀬有人+平瀬祐子
YNHの写真

ミリューという言葉にはなじみがなかったので、展覧会の説明を引用します。
(以下引用)
「ミリュー」とは表層を超えた「〈社会的・文化的〉環境」という概念です。yHa architectsは、〈建築〉を都市の「ミリュー」を読み説いて物質化することと捉えています。都市の記憶をたぐり、その現在の活動を読み、人びとが建築と都市の関係に新しい意味を発見するためのメディウムをつくりたいと考えています。その場所の歴史や個性を読解したうえで、場所や風景に対してどのような形式・質量・関係を持つ環境を形成するのか、という点に興味を持って設計活動に取り組んでいます。 (引用おわり)

展覧会でも紹介されている住宅YNHは都内の狭小敷地に建つ3F建ての住宅で、間仕切りの少ないオープンな平面の3層を明るく大きな階段室でつないでいるシンプルな構成ですが、開口部の配置、サイズ、プロポーション、ディテールなどがよく考えられています。展覧会は、進行中の住宅、古く使われなくなった建物の再生提案、マンションのリノベーション、過去のコンペ案など内容にバリエーションがあって楽しい展覧会でした。

模型が航空ベニヤという1.1ミリ厚の薄板材で作られていたのですが、ふつう周辺建物などでよく使われるスタイロフォームを使わない所もマテリアルの選択ということなのでしょう。自分が学生だった頃はパソコンもCGもない時代でしたので、模型による表現が非常に大事で様々な工夫をしてましたが、最近はCGがあるせいか模型表現にかけるウエイトがやや軽くなっている気がしているので、このベニヤの存在感は良かったです。

YNHのパノラマは2点、それも階段室しかないのですが、これは残工事、引越し、検査、竣工写真撮影が重なっていたところにおじゃましたので、とても360度撮影する状況ではなかったというのが理由なんですが、やはり撮影しておけばよかったですね。

パノラマまとめページ

パノラマにはそれぞれホットスポット、別の写真を表示するボタンや、別のパノラマへ移る隠しリンクを仕込んであるので、ぐるぐるしながらクリックしてみてください。

追記

撮影は会が終了して無人になってからしました。なので、周囲の別のスペースの照明が消えていたりして実際の会期中の印象とは若干異なります。

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